学問を題材に、沈黙されていることがらを語り起こしていく教養系のラジオ。「Share Study」を立ち上げたとしちるがパーソナリティとなり、毎月ゲストを迎えて二つのキーワードをもとに語り、学び合います。
『教養系ラジオStudy Talk』をはじめ、3つのトークが揃い踏みとなりました。ラジオのパーソナリティを努める、Share Study代表のとしちる(@ture_tiru)です。「学問×メディア」「学際性×オープンサイエンス」「人間×まちづくり」をそれぞれキーワードにし、各ゲストが沈黙を破って語りだす内容とはいったい…!?
それぞれ胸の内をさらけ出したラジオならではの語りとなりましたのでぜひお聞きくださいね!また、それぞれのラジオに呼応して執筆したシェアスタッフのnote記事も展開しております。
まさにShare Studyなフルコースがさまざまに味わえる、Study Talk。お楽しみください!
vol.1―「学問×メディア」で沈黙を破る!?

木村すらいむ

Study Talk vol.1
問う、「学問の社会的意義」ってなんだろう?―2018年7月

vol.2―「学際性×オープンサイエンス」から考える学問のアマチュアリズム

Study Talk vol.2
vol.3―「人間×まちづくり」から考える地域経済に向けたコミュニティ論

堀下恭平

Study Talk vol.3
まとめのまとめ―語り合い、語りを開く
『知の技法』という1995年に東京大学から出版された大学1・2年生向けのテキストがあります。
この本の「結び」には『「うなずきあい」の18年と訣れて』という副題が付けられています。一部を引用しましょう。
意見は作るものです。ある議論に対して、意見やコメントが自然に湧いてくると思うのは間違いです。あなたがたとえばセミナーの参加者で、その道の達人でなければ、適切な発言をするためには「なにか発言してやろう」と最初から意識的に心がけることが必要です。
セミナーの中で議論を行うことの全般にわたる難しさは、演習の内容や取り組みの熱心さといった水準よりも深いところで、「うなずきあいの18年」間に鍛え上げた同意の技術が、不同意の意見を作り、言うことを妨げていることにあります。
『知の技法』のコンセプトにあるのは「知」は技術であり方法であり、それを(当時の)第一線の研究者から学び得ることでした。つまり、一定の『知の技法』に関する知見を身に着けたあとに目指されるのは、実際に口を動かすことで他者と語り、足を動かすことで資料を集め、実際に分析や論及の技術を身に着けていくプロセスを経験することです。ですから、まず第一に情報を得てできることは語ることです。できることなら語り合うことが良いのです。
自分はどこまで知り得ているのか、何を知り得ていないのか、どういった価値観を前提として持っているのか。
こうしたことを知り得るためには、まずは語ってみること、書いてみることです。
今回のラジオにおけるトークでも、語りの中で各々が各々の学びを「まさにその中で」得ていっていたのでした。それはすぐに分かりえるものではないかもしれません。ふとした疑問などはそう簡単に分かるようなものでもないでしょう。探せば未知はまだまだ広がっています。場合によっては「未知」だのと言ってられない、差し迫った問題もあります。ですが、未知を探る緊張感や、未知が既知となる喜びはまた格別です。
Study Talkは知ること、ぶつけ合うこと、時に自分を壊していく、学びの中にあるそんな喜びや楽しさ(ある意味ではスリリングさ)を表現できないかと思い、はじめました。今後も月1で随時更新していきますので、お楽しみください!
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