Study Talk vol.6 トークの公共性から考える雑談の美学と政治性

Study Talkとは

学問を題材に、沈黙されていることがらを語り起こしていく教養系のラジオ。「Share Study」を立ち上げたとしちるがパーソナリティとなり、毎月ゲストを迎えて二つのキーワードをもとに語り、学び合います。

キーワード

雑談×公共性

トークテーマ

スピーチの私的性、トークの公共性から考える雑談の美学と政治性

概要

Study Talk vol.6のゲストは筑波大学人文社会系准教授として言語人類学を専門に、日英語を中心にことばと文化の研究を行う井出里咲子さんです。「ことば」そのものやそれを用いた人々のやりとりには、コミュニケーションを成り立たせるためのさまざまな「文化」が宿っていると捉え、ことばと文化の関係性を問うのが言語人類学の特徴です。

ことばの「意味」は実際のコミュニケーションの中や「文化」の制約の中で変化します。例えば、発話を示す「スピーチ」や「トーク」も意味することは異なります。「スピーチ」を一方向的な「語り」と捉えるならば、トークは双方向的な「語り合い」です。情報社会では誰しもが「語り」を公的に生み出すことができるようになりましたが、その「語り」は「スピーチ化」しているように思えます。『雑談の美学 言語研究からの再考』(2016年)なる本を編著し、「雑談(スモールトーク)」というジャンルの特異さに注目した研究を行った井出里咲子さんに、その「美学」と見え隠れする「政治性」についてお聞きします。

番組

スピーカー

◯としちる
日本サッカー協会に所属するコーチを目指して筑波大学体育専門学群を目指すも、宅浪生活2年間を送った後、国際総合学類に入学。タイにて日本語指導と留学も経験。専攻は言語人類学、専門はディスコース研究。全国47都道府県をめぐり、「これからの大学(学問×地域×教育)を考えるACADEMIC CAMP!」を主催。運営サイトは4つ、記事執筆数は250以上、「教養」をテーマに活動しています。

○井出里咲子
筑波大学大学院人文社会系准教授。グローバルコミュニケーション教育センター(CEGLOC)、国際日本研究専攻(大学院)、国際総合学類(学類)所属。言語人類学・社会言語学・語用論を専門とし、日英語を中心としたことばと文化の研究を行っています。
 ➡️井出里咲子研究室サイト

ピックアップ場面

02:20:質問1「仕事・専門にしていることはなんですか?」
「人間とは何か」と包括的に考える人類学分野で、人間が用いているツールである「ことば」に着目する

08:15 :質問2「自分を一言で表すとどんな人?」
曖昧さを好み、つかみどころのない人間 「こうあるべき!」という制約に疲れてしまうタイプ

12:54 :質問3「最近、一番驚いたことはなんですか?」
道端で出会った昆虫の「◯◯」さに驚いた!

16:36 :質問4「どんな「学びの流儀」を持っていますか?」
率直に言って「特にない」 表面的に見えていることをなぞりながら大きなものの輪郭も見えるといいと考えながら研究している

20:45:質問5「テーマについてどんなことを考えましたか?」

22:18:『雑談の美学 言語研究からの再考』出版から3年
24:34:アメリカにおける「スモールトーク(雑談)」について
25:56:90年代に流行った「パワー」「ヘゲモニー」といった社会的不平等や差別をめぐる研究
28:20:「道端の雑草」を顕微鏡で見るように捉えた中で垣間見える「美しさ(感性的快平行性)」
33:40:スモールトーク研究振り返りー現状との差異(90年代アメリカ(テキサス州)
35:51:コミュニティやSNSにおける評価される環境下の「生きづらさ」
38:20:電車で「スマホ」と向き合う空間が与えた変化ー現代社会でどのように「隣の人」と向き合っていくか
42:15:SNSによる「私的空間」の拡張
44:13:必ずしも「美学」とは言えないゴシップをはじめとした「負の部分」
47:50:「交換的つながり」と「政治的へだたり」を捉える言語人類学
52:35:「言語人類学はどこからきてどこへ行くのか?」
53:55:『言語人類学への招待 ディスコースから文化を読む』が出版されます!(2019年8月末)

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