ども!研究には「お金がかかる」という現実を思い知るとしちる(@ture_tiru)です。
僕が研究する領域はざっくり言えば、「社会文化コミュニケーション」で人文社会科学の領域に当たります。
特に、ニュースの報道や公的な文書などを扱うところから研究をはじめたこともあり、
[voice icon=”https://share-study.net/wp-content/uploads/2018/04/toshitiru2018.jpg” name=”としちる” type=”l icon_blue”]まっ、そこまでお金はかからないだろう![/voice]と高をくくっていた時が僕にはありました。
しかし!大学図書館にはない海外の論文雑誌購読や新刊書籍などを買うに留まらず、研究交流を続けるための交通費をはじめとした諸経費がかさむばかりの日々を送ると、「そんな悠長なことを言ってられない…!」という思いも強まってきた昨今。
そんな折に見かけたのがacademistが新たに取り組むファンクラブサービス「academist Fanclub」です。
academistが行うリアルクラウドファンディングイベント「academist PRIZE vol.3」も開催されるということで、チャレンジャーとして潜入してきたことも併せてざざっとご紹介しましょう!
ADVENT CALENDAR 2018―9日の投稿
12月1日から24日までクリスマスを待つまでに1日に1つカレンダーを空けるという風習に習って、記事を投稿するイベント、それがADVENT CALENDAR!
academist Funclubとは
いわゆる、月額課金型のクラウドファンディングサービスが「academist Fanclub」です。
まだリリースされたばかりで、実施されているのは「academist」の本体のものだけですが、今後は大学院生限定にチャレンジャーを募集していくとのこと。
以下が、上記のページから引用した概要で、Twitterでの声もいくつか拾ってみました。
academist Fanclubでは、研究者はプロジェクトページに研究概要、リターン内容、最終的な研究目標をまとめ、研究の進捗を毎月進捗報告欄に記入します。サポーターは、たとえば月額1,000円のご支援であれば研究進捗を知ることができるといったように、支援額に応じたリターンを毎月受け取ることができます。リターンの種類には、オンラインコミュニティの参加権やオフラインでの交流会など、プロジェクトによりさまざまなパターンが考えられます。
https://twitter.com/RShibato/status/1059291123129114624
おっ、着想が素晴らしいです!
“日本では生活のためにアルバイトをしている大学院生も多くみられますが、 academist Fanclubを活用しその時間を研究活動に回すことができれば、 より研究に集中できるようになるだけでなく、 研究進捗レポートなどを通じてアウトプット技術を磨いていくこともできます” https://t.co/T62Lj3DgHb— 安田 洋祐 (@yagena) November 5, 2018
大学院生の選択肢がますます拡大していきますね。もう学振落ちたことがデメリットにならない時代が到来していると言っても過言ではありませんよ。クラウドファンディングの魅力は金銭面だけでなく、研究者コミュニティ以外の人たちとの人脈が構築できるところにもありますからね。 https://t.co/DwMpl7W42w
— Shunsuke Nukuzuma (@Shunsukenuku1) November 5, 2018
「研究費削減」というニュースや大学改革にまつわる議論が飛び交う昨今。科研費を申請することができない多くの大学院生にとって、生活費としても活用することは大きな利点です。自身の研究の意義を別の角度から確かめる機会として、クラウドファンディングしかり、Fanclubしかり、活用することができるものだと言えるでしょう!
academist PRIZE vol.3にチャレンジャーとして参戦
さて、そんな大学院生にとっては新たな資金調達の機会となるFanclubが発表された後に開催されたのがリアルクラウドファンディングイベントとしての「academist PRIZE」です。今回、僕はチャレンジャーとして早速潜入してくることにしました。
10人のチャレンジャーが1分ピッチで発表の概要を紹介し、A4, 4枚を印刷したもので簡易的なポスターセッションを行うイベントです。8分✕10セットにも及ぶ発表を連続して行い(めちゃめちゃしゃべり疲れました…笑)、終わった後にコメントカードを頂き、その枚数に応じてacademistから支援を頂けるという内容になっています。
以下のツイートはポスターセッションの様子をacademist代表柴藤さんがされたものです。
https://twitter.com/RShibato/status/1071282839889432576
僕の発表タイトルは「<自己責任>ディスコースから切り込む日本の空気感と公共性」でしたが、理学系の方も多く、人文系の方にも「これは難しい!」と言われてしまいました。ややこしい部分をややこしく突っ込んでいくのが僕の研究ですので、確かに自分でも難しいと思うのですが!必ずしも自分の分野の知見を持っていない人にも伝わるような努力をすることは有用なことだと捉えて、まだまだ励んでいきたいと思った次第でした。
academist PRIZEに参加して得られるもの
個人的にacademist PRIZEのイベントに参加して良かったのは、こうした「学術知」を異なる分野の研究者や一般の人にも解放する中で、それぞれの学びを深めるきっかけにしようとする志向性を持った人との交流をすることができた点です。
正直、こうしたイベントに足を運ぶにはそれなりに労力がかかります。端的に言えば、「めんどくさい」んです。
ですが、実際に自分が考えていることをまとめて、日常では接点のない人と交流するという意味では「学会」にも近い環境でもあり、異なる視点を得られるという意味で刺激的です。大学院生同士で異なる分野の人や異なる地域に住む人、異なる大学に所属する人と”まじめ”に(ある意味では”ふまじめ”に)研究について話し込む機会はそうそうないことでしょう。
自分が学ぶ研究分野や、自分が常識だと思っていることが、ふと「外」に飛び出してみたときに「驚く」経験をすること。またその驚きがきっかけで、自らの研究のアプローチを見直したり、時には日常の生活の景色さえ変えてしまうこともあると思えば、それこそ「お金には還元できない」価値があるのではと考えた次第です。
懇親会にも参加することでチャレンジャーだけではなく、参加された方々とたくさん意見交換することができました。特に、学部でフランス文学を学ぶという巷で話題の論文Youtuberこといさお(@yuyasasatani)さんとは踏み込んだお話をすることができました。
[voice icon=”https://share-study.net/wp-content/uploads/2018/12/isao.jpg” name=”いさお” type=”l icon_yellow”]今度、ぜひYoutube出てくださいよ![/voice] [voice icon=”https://share-study.net/wp-content/uploads/2018/04/toshitiru2018.jpg” name=”としちる” type=”r icon_red”]いいよ![/voice]という感じでYoutube出演が決まりました(笑)
今回、チャレンジャーとして参加した方には全員声をかけてるそうです。
そんないさおさんの活動やacademistの取り組み、僕が運営するShare Studyに、もちろん「自己責任」の研究の続報に乞うご期待!
\としちるの研究と実践の紹介/