「研究」とひとえに言っても、学問分野によっても何を持って「研究」とするのかは異なるものの、なんとか「ここまでは”研究”と呼びうる上で共通して語れるものがある」というラインがあります。
分かりやすい例を挙げれば「論文」を書くために必要な「タイトルの設定」や「サマリー(概要)」の書き方といったものから、「リサーチクエスチョンの明確化」やそれに答えるための「実験/調査」「分析」「結論」を論理的に一貫して述べるための知識・経験などなど。
Share Studyの「研究入門」は、大学3・4年生レベルを想定し、研究を進める上で必要な知識や技法を紹介して実際の研究に活かす手助けをするためのカテゴリーです!
「研究入門」のサブカテゴリー
- 研究心得
- 研究概論
- アカデミックスキルズ
- アカデミックライティング
- 研究基礎用語
「研究入門」の狙い
大学生が実際に研究に携わるようになるのは基本的には大学3・4年生にですが、研究室やゼミに所属してすぐに「研究とはなにか」ということを知ることは至難の技です。
ですが、「研究の問いをそもそも持っているか」「研究として呼びうるものはどのようなものか」「研究を進める上での知識経験は足りているのか」「研究成果を論文としてまとめあげ説得的に論じるにはどうしたらいいのか」といったようなことには、一定の志向性や技法としての蓄積があります。
もちろん、学問分野や各研究室・ゼミによって、研究の内実や評価の仕方はさまざまですが、講義や実践を学んできた学生といえど、変化の激しく、さまざまな刺激にあふれる現代社会においては、「なにをもって研究とするのか」や「研究の価値」は見えにくいものだと言えるでしょう。
大学がその機能を社会的な変化に合わせて変えていかざるを得ないような状況の中で、「研究機関」としての大学の存在は影を潜めている側面が否が応でもあります。教育や事務作業といった大学の業務に追われる研究者の方々も、学生に応じて研究の内実や細かな技法を伝授するにも困難があります。
そこで、Share Studyの「研究入門」では、論文を執筆する上でのコツなどをはじめとしたノウハウから、研究に向き合う上で必要かつ役に立つ知識などを簡易的に整理・編集して届けることを狙って記事を執筆しています。
Web上で個別具体的な研究者の方々からではなく、広く研究についてを紹介するという性質上、その困難や不徹底さも垣間見えることでしょう。至らない点を含めて、知識を生み出すだけでなく、批判的に検証していくことも研究をする意義でもあり、また学会といったシステムをはじめとして知を練磨させていくそのプロセスをも同時に垣間見えることがShare Studyを通じてできれば幸いだと考えています!