Profile

もっちゃん(北海道・東北エリア/宮城県仙台市)
専門:理論言語学・認知科学
研究キーワード:言語 / 認知 / 人間らしさ
興味のある領域:認知心理学 / 心の哲学 / 脳神経科学 / 科学哲学・科学史
趣味 : 読書 / 寝ること(二度寝は何よりの幸せ!)
好きな本 : 『ハムレット』(シェイクスピア) / 『春琴抄』(谷崎純一郎) / 『遮光』(中村文則)
好きな歌手:EGO-WRAPPIN’
はじめまして! シェアスタッフのもっちゃん(@mi1_kun)です。
2度寝・昼寝の常習犯。休みの日は昼まで寝てます(笑)
それでも、日々、学問の世界について思いを馳せています!
専門分野
僕の専門分野は「理論言語学」です。加えて、さらに広く「認知科学」という視点から、総合的に「人間”らしさ”」について考えています!
その1:理論言語学 ( Theoretical Linuistics )
専門は理論言語学で、この分野では「ことばを使っているときの脳のはたらきをモデル化して分析」します。「脳のはたらきをモデル化」という文言からもわかる通り、言語学の中でも自然科学のカラーが強い分野を扱っています。
特に文構造を扱う「統語論(syntax)」を中心に扱っています。
例えば、英語では「Tom likes cats , and Judy __ dogs.」と後の動詞を省略するのに対して、日本語では「太郎は猫が __ 、花子は犬が好きだ。」と前の動詞を省略します。しかし、私たちは普段「前の動詞を省略しなきゃ!」とは考えていません。無意識のうちに、それでいて完璧にこのルールを守っているのです。
このような文構造・語順が生じる仕組みを詳しく分析することを通して「脳はどうやってことばを使いこなしているのか?」ということを考えています。特に「ことばは人間だけが持っている⇒ことばを無意識に使う仕組みを解明すれば、人間らしさも見えてくるはず!」という発想のもと、様々な文法現象を分析しています。
その2:認知科学 ( Cognitive Science )
僕にとっての学問の柱は2つあります。1つは「理論言語学」。もう1つは「認知科学」です。
人間は
- 物事をはっきり記憶する
- 見聞きしたものをまとめて扱う
- 抽象的で目に見えない物事を考える
などのことが可能です。
これらは全て、人間の脳のはたらきによるものです。この複雑な脳の働きを「認知」と呼び、認知の仕組みを探ろう!という研究分野を「認知科学」と言います。
「ことばを話す」ことも認知(=脳のはたらき)の1つなので、厳密言うと、理論言語学は認知科学の中に含まれる1分野になります。
このほか、
- 認知心理学 (視覚・聴覚・記憶・思考など、幅広く認知の仕組みを研究する)
- 脳神経科学 (脳やその他の神経の物理的な構造やはたらきを研究する)
- 心の哲学 (哲学の視点から「意識」「私」「自我」など認知に関連する事柄を研究する)
- 計算機科学 (人工知能などコンピュータの技術で人間の脳の仕組みをマネして研究する)
などの領域も、人間の「認知」を研究しようとしています。
問題意識
僕にとって、最大のテーマは
「(ほかの動物には無い)人間”らしさ”とは何か」
です。
普通「人間とは?」という問いかけは、文学や哲学といった人文学の領域で扱われてきました。しかし、人文学の研究だけだと「人それぞれの人間観」が出てきてしまって、ただ1つの答えを出すのは難しい。
そこで「ほかの動物と比べる」という方法をとることで、客観的に「人間”らしさ”」を追求できないだろうか?というのが僕の問題意識にあります。この理想を実現するために、脳神経科学や進化生物学、数学などの自然科学・形式科学的な手法も用いています。
以上の関心から派生して「文理融合」「学際研究」にも関心があります。
性格:理屈っぽいけど大雑把
基本的には大雑把です。「まあ、なんとかなるでしょ」「そういう時もあるさ~」を連発します(笑)
その一方で、必要とあらばどこまでも理屈っぽくなります。その姿はまるで姑。ほんの少しの矛盾も許さず、どこまでも理屈を突き詰めていきます。
基本的に「そもそも、なんでこうなっているのだろうか?」と、物事の根っこの部分を掘り返したくなる性分です。掘り返すなら最後まで。掘り返さないなら手を触れることもなく通り過ぎる。両極端な性格です(笑)
終わりに
中学校の公民の教科書1坂上康俊ほか『新編 新しい社会 公民』(2017) 東京書籍に「文化」についての記述があります。
そこでは「文化」の例が3つ挙げられていました。
- 科学
- 宗教
- 芸術
の3つです。
宗教や芸術はよく文化の例に挙げられますが、科学も文化の1つなんです!
そもそも文化というのは「人間が生み出したもの」という大前提があります。人間が居なければ科学も生み出されることはありませんから、当然科学も文化なのです。そして、ここでいう科学とは広く「学問」を意味しています。
昨今、学問軽視の風潮がありますが、これは「文化軽視」に等しい行為だと考えています。文化は「人間らしさ」の象徴であり、「学問軽視=文化軽視=人間らしさの喪失」ではないか、というのが僕の思いです。
そんな思いを持ちつつ、広く、社会のすべての人が気軽にアクセスできる「学問の世界」を作り上げたい!それが僕の目標です。「すべての人に開かれた世界としての学問」の創造を目指して活動していきます。
今、この記事を見ているあなたにも、まだ見ていないすべての人にとっても開かれている自由な「学問の世界」を一緒に作り上げていきましょう!
Footnotes
⇡1 | 坂上康俊ほか『新編 新しい社会 公民』(2017) 東京書籍 |
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